認定エキスパートの皆さんへ
「Energy Hand®タッチを、いくらにしたらいいでしょうか?」
合格すると有償でのケアを提供することができるようになりますので、こんな質問をいただくことが多いです。
自分の技術に値段をつける・・
それは人生ではじめての経験の人が多いのではないかと思います。
インターネットが普及して、個人が自分の手作り作品を販売するという機会が大幅に増えました。
たとえばアクセサリー作りが趣味の人が、簡単にネットショップをつくり、販売ができる時代です。
モノを作るには材料費と時間と技術が必要ですが、販売をする場合は材料費以上の価格をつけなければ赤字になります。
黒字の最低ラインは計算すれば出てきますが、作品にかけた時間と技術と情熱に関しては自分次第!
心を込めて丁寧に、時間と愛情をかけて作り上げた作品は、作者にとってプライスレスな価値があります。
だから本当にきにいってくれて、大切にしてくれる人になら安くお譲りしたいし、そうでないなら高値でも売りたくない。
というのが本音だと思います。
これはタッチケアも同じですね。
タッチケアの場合の材料費は、オイル代やガーゼなど消耗品と会場費(イベントの場合は出店料)です。
時間と技術と愛情はプライスレス。
だからメニューの値段を決めるのが難しいわけです。
以前、イベントで1,000円の施術代を初めていただいたギバーさんが、感激して泣いていたことがあります。
金額の大小に関わらず、自分の施術が価値あるものであり、目の前で心から喜ばれた、という体験に感激されたのです。
自分の作品が選ばれ、お金を払って手に入れたいと思われた、ということは、その他大勢の一人ではなく「私」という個人が社会的に認められたということになりお金では買えない「自信」という財産を手にいれることになります。
「自分の技術に値段をつける」
そこにはとても深い意味があるのです!
さて現在、関東での一般的なボディトリートメントの相場単価は10分1,000円。
それを基準にするのなら、30分かかるEnergy Hand®タッチは30分3,000円になります。
それをふまえつつ、考えてみましょう。
目次
【3,000円の場合】
30分3,000円と設定すると一般の人はクイックマッサージと同様にとらえます。
何しろ全身60分2,980円のチェーン店があるくらいです。
「肩こりがひどいのよ」
「腰が痛いんだけどどうにかして。」
「時間ないけどスッキリしたいから、しっかり揉んで」
というゲストに対して、あなたは要望に応えることができますか?
エナジーハンドはセラピーではなくタッチケアなので…なんて説明しても、理解されるはずがありません。
整体でもない、マッサージでもない、アロマでもない、じゃあ何のために3000円も払うのよ、と言われてしまいます。
30分3,000円は、何かで困っている人が笑顔になれる「結果を求める金額」なのです。
ですからもしあなたが30分3,000円という価格をつけるのなら、告知する段階でしっかりその効果を表さなくてはいけません。
「おひるねハンド」を名乗るのなら、あっという間に眠らせてしまう自信が必要ですし「氣めぐり」を強調するのであれば「氣」が目に見えにくいものだけに、確かな実感が必要です。
「なにこれ~?不思議な感じ~?これが氣なのねぇ。全身包まれているみたい」
「さわっているのは手だけなのに、全身パかポカ~!」
などとわかりやすい感想をいただける技術が必要なのです。
さてここで皆さんは疑問に思いますね。
「これから始めるのだから、まだそんな自信はないし、そんな感想もいただいたことはない。どれだけ練習すれば、そんなふうになれるの?」
そこで皆さんにオススメしているのが「半額モニター30名」という方法です。
たとえばいずれは30分3,000円コースでやっていきたいと考えるなら、半額の30分1,500円でモニターを募集します。
もちろん技術を安売りしたいわけではありませんから、モニター募集時には、ご感想をいただくことと、お写真(お顔は不要)を撮らせていただくから「半額」でお届けするのだと明記します。
申込時にラインやメールなど次回のご案内をするアドレスもいただきます。
30名という数字にも意味があります。
なぜなら30名終わるころには、自分の行くべき道が明確になるからです。
たとえば、おひるねハンドで募集しているのに、ほとんどの人が眠らずに、しゃべりっぱなして、お悩み相談ばっかり!という場合は、自分に求められているものが「心のケア」であることに気づくでしょうし、
痛みの相談ばかりで、氣圧や解剖学を勉強しないと期待に応えられない!と感じる人は、ボディケアが求められていると気づくでしょう。
30人の施術をする間に、自分の行くべき道がしっかり見えてくるものなのです。
そして自分が求められている才能をどんどん高めて、自分なりのメニューと価格を作っていきます。
すでに30人分のご連絡先をいただているので、新しいメニューができた時のご案内もラクラクです。
そこから何人あなたのファンになってくださるかわかりませんが、もし2割(6/30名)の方がリピートしてくださったら、自信をもってくださいね!
「今度、私のお友達(または家族)を連れてきてもいいかしら?」
とご紹介をいただけるようになると、そこから着実にひろがっていきます。
30名もご予約をいただくなんて、自分にできるのかしら?
と難しく感じる方も多いと思いますが、たとえば月に1回ホームパーティのようなサイズ感のイベントを開くとします。
そこで毎回5名のモニターをいただければ、わずか半年後には30名になっています。
自宅のリビングにお友達とお友達の友達、を毎回お招きする形も良いですね。
これを続けていれば、半年から1年でタッチケアのプロとして自分の道がはっきりと見えてくるのです。
【500円の場合】
私たちギバーにとって、500円は材料費や交通費であり技術料は無償なので、ボランティアの意識ですよね。
今の時代は、500円でカフェオレ一杯も飲めなかったりしますから、これだけ「やってあげてる」のに、なんだかやる気がなくなるなぁと感じるようであれば、この値段設定はあなたにとって間違っています。
この価格帯では、私たちはお金ではなく「幸せホルモン」という形で報酬を受け取っています。
これはEnergy Hand®のタッチケアならではの報酬です。
本当に必要としている人に届けることができると、時には涙を流して、心から喜んでくださいます。
「あなたにあえてよかった。」
「今日はぐっすり眠れそう。」
「こんなに優しくされたことなんて人生ではじめてよ、ありがとう」
すっかり顔色がよくなり桜色の頬で、目を潤ませながらそんな言葉をかけてくださる方がいらっしゃるのです。
肌と肌がふれあい、心と心が通じ合う。
プライスレスな経験です。
この時ギバーである私たちの中にはとてつもない豊かな多幸感があふれ幸せホルモンで満たされます。
だから500円という価格設定でも「やってあげている」という感覚にはならず、こちらこそ感謝です!と自然に笑顔があふれてしまうのです。
そうはいっても、そのうちの何人かは、あなたの純粋な想いをふみにじる可能性があるということは、覚悟しておきましょう。
それはこのような場合です。
自分はまだ技術に自信がないから500円でいいや、というきもちでいると「ただなでてるだけでしょ?500円で充分よね」というゲストが来ます。
ひきよせの法則で「私なんか」と思っていると「おまえなんか」という人を呼び寄せるからです。
ですからどのような場合でも「自信がないから」という理由で価格を決めてはいけません。
また、価格が安いと「ほら、500円でいいんだろ、金払ってやるよ。やってみなよ」という冷やかしも来ます。
行政関係のイベントでは「え?お金とるの?」「有料ならやんないわよ」とバカにしたように去っていく人もいます。
自分を大切にするために時間とお金を使う、という意識をまったくもっていない人は残念ながら多いです。
でも、自分を大切にする意識がうすい人にこそ、エナジーハンドを届けたいと思ってくださるギバーさんもEHAJには多いですよね。
「ケアなんか贅沢だ。自分には関係ないと思っている人にも体験してほしい」
「経済的に余裕がない人にも幸せホルモンに満たされる心地よさを味わってほしい」
そんな想いから500円に設定すると
「500円だったら受けてみようかな…」
というゲストに出会うことがあります。
実は、経済的に困っていなくて、子どもや家族のためならいくらでも使うけれど、自分のためにはお金は使えないと感じる自己評価の低い人が少なくありません。
受けたいと思っても、なかなか行動できない「本当にケアが必要な人」にも届けることができるのです。
そのような人は、心から喜んでくださいます。
「あぁ、私、疲れていたんだな」「無理していたんだな」と心や体の声に気付いてくださることもあります。
このように、500円はボランティアの感覚で、本当に必要している人に届くことを願いつつ、つける価格になります。
【0円の場合】
行政や地域のボランティアでは、交通費も材料費も一円も出せない、ということが多々あります。
すると多くの場合、ギバー側の持ち出し(赤字)になります。これは対等ではなく支援、援助という形です。
タッチケアは対等であることが大切ですから、0円でのボランティアはあまりお勧めできません。
無償だと「施し=やってあげる/やってもらう」という形になりがちです。
たとえこちらがそう思っていなくても、レシーバーが「こんなにしてもらってタダなんて、申し訳ない、ごめんなさい」といわれることが実際あります。
私は何度も言われてきました。
キモチイイ<申し訳ない
「悪いわ、悪いわ」と言っている言葉が本心な場合は、幸せホルモンの効果はあまり期待できないでしょう。
また「タダなんだから、あなたもやってもらいなさいよ、ほらほら!」といって、受けたいと思っていない人もしょうがなく受ける、という場面もよくあります。
本当は受けたいけど恥ずかしくて手が出せなかったという人ではなく、受けたいと思っていないという場合、やはり幸せホルモン効果はあまり期待できません。
でも、少額でも自分のためにお金を支払ってタッチケアを受けたいという意思がある人は、幸せホルモンの効果を充分に味わうことができます。
繰り返しますが、タッチケアの場合、お互いに心地よさを楽しもうという意思があることがとても大切なのです。
ただ現実的には公の施設などでの活動はほぼ無償で赤字の活動になります。
でも無償が全部悪いというわけではありません。
「やってあげている」という気持ちにならず、私は〇〇さんに会いに行きたいだけなんです!という感覚ならば、お互いに幸せホルモンを増やすことができます!
「どんなに疲れている時でも、タッチケアのボランティアに行って笑顔をみると、楽しくて元氣モリモリになっちゃう!」
という素晴らしい関係をつくることができるでしょう。
本来ボランティアとは「自ら喜んで」という意味。
たとえば、おばあちゃんが大好きで、ご長寿と一緒にいるだけで楽しい!という人もいますし
赤ちゃんのミルクの匂いがたまらない~♡一緒にいるだけで幸せ~♡という人もいます。
もしあなたが自ら喜んで、その人の応援をしたい!と純粋に思う相手がいるのなら、金額などまったくきにすることなく、おもいきり幸せホルモンの時間を楽しんでくださいね。
【その他の価格】
たとえばスクーリングの後にEHAJ会員が受ける場合は、会員価格で1,000円で受けることができます。
これは会員特典ならではのお得な価格です。
それ以外の1,500円や2,000円というのは、会場の環境や場所代、地域の相場、客層などで変わってきます。
不特定多数へのイベントではなく一対一のセッションで、個人のためにレンタルサロンを借りる場合などは、場所代が高いので高額になるでしょう。
レンタルスペースは、テーブルチャージだけのところや、時間貸し、売上から30%など、様々な課金方式がありますので、赤字にならないような計算は最低限必要です。
その他、ご自分でもっている技術(ヒーリングや整体、コンサルテーション、アロマ他)を組み合わせた場合には、時間も価格も多種多様になっていきますね。
その人によって、少額、高額の価値観は異なりますが、金額に関わらず「お金」をもらってタッチケアをすることに抵抗がある方もいらっしゃいます。
自分はお金のためにやっているのではないし、無料のほうが喜ばれると思っているのかもしれません。
でも無料に設定すると「悪いから」といって手土産などを持参されますね。小さなお菓子でも1000円くらいはしますから、それならば、相手が「申し訳ない」と感じないちょうど良い価格を設定するほうが、お互いのためになるのです。
【値段決めで最も大切なこと】
このように、たった一つのコースの値段を決めることも自分と向き合い、自分を知る大切なことです。
自分の技術に値段をつけるなんて、一生考えもしない人のほうが圧倒的に多いのですから、この貴重なチャンスを存分に楽しんでみてくださいね。
自分が何のために、どんな人と一緒に幸せホルモンを増やす時間をつくりたいのか。
それは人生とともに変化していくはずですし、少しずつ形を変えながら等身大の自分に出逢う旅の始まりでもあります。
私は何十年かやってきて、ボランティア(~500円)と有償の個人セッション(~2万円)、レッスン(~13万円)という今のバランスがとても心地よいです。
はじめた頃は、材料費含めて1500円のレッスンを開くことさえ、ハードルが高くて高くて、なかなかスタートすることができませんでした。
認定エキスパートの皆さんには、このようなことを相談する仲間がいますから、私のように長年モヤモヤしなくて済むと思います。
高すぎず、低すぎず、ちょうど良い価格をつけて、あなたの大切な時間と大切な想いを、一緒に喜びあえるレシーバーさんに出会えますように!
運営チーム一同、心から応援しています。
文:EHAJ代表 宝官明子