いざという時に心身を温めるホットタオルパックの作り方と温め部位

ホットタオルパックとは、お湯とタオル(布)とビニール袋があればできる体の温め方で、いざという時にも心身を温める強い味方です。

目次

ホットタオルパックの作り方【お湯編】

1.ホットタオルが覚めないように、机にタオルなどをひきその上にラップまたはビニール袋を用意しておきます
2.熱湯をいれた鍋やボウルにタオルを浸します。

3.濡れていない端をもってねじりお湯をしぼります

4.濡れていない端を中央に折りこんで、ラップまたはビニール袋で包みます。(瞬時に温度が冷めるのでスピードが大事!)
5.チャック付きビニール袋にいれて2センチほどあけて口を閉じて完成です。

チャック付きビニールがなければ、ビニール袋をもう一枚重ねます。

 ホットタオルパックで温める部位

上記赤いツボはすべて温めるのに有効なポイントです。

仙骨:緊張・不安が強い、足が冷える、便秘、生理痛、寝つきが悪い、リラックスしたい時
肩井(けんせい):肩こり、緊張性頭痛、呼吸が浅い時

 

大椎(だいつい):冷えて風邪をひきそう、落ち込み、ネガティブな時

 

陽池(ようち):眼が冴えて眠れない、頭に不安がぐるぐる、緊張が強い時

一枚しかなければ仙骨が有効

ストレスがかかると脳は交感神経優位になり戦闘状態をつくります。それは必要なことですが、眠る時間になっても緊張がとれず不眠になることが多くなります。そんな時は、仙骨(上図の赤い部分)を温めることで安眠へと導きます。仙骨は中枢神経が通る一番土台となる大切な骨であり、八りょう穴という子宮、腸、下半身の冷えのツボがあり、さらに体の中で最も副交感神経優(リラックス)を刺激することができる効果的なポイントです。赤ちゃんでも妊婦さんでも安全に体を温めることができます。

仙骨を温める方法

完成したホットタオルパックを、ズボンの中(下着の上)にはさんでビニールの上のチャック部分をズボンの上に折り返して出しておきます。これでずれ落ちることなく、日中も温めながら動くことができます。ホットタオルパックが完全に冷える前に取り出し、ホットタオルを温めなおすことで、何度でも使うことができます。

ホットタオルパックの効果

●筋肉を温めることで、リラックスするように脳へメッセージを送ることができる。

ストレスがかかると特に脳に近い首、肩の筋肉が緊張し、脳への血流が悪くなることがあります。筋肉が緊張すると交感神経が優位になりますので、筋肉を温めて緩め、血行を促進し脳へリラックスを促すことができます。

●体だけでなく心も温めることができる。

体が温かいと感じる脳の部位と心があたたかいと感じる脳の部位は同じ「島皮質(とうひしつ)」と「線条体(せんじょうたい)」だといわれています。そのため、体を温めることで心もあたためることができるのです。

●ホームケアとして続けることで健康を増進することができます

筋肉を温めることで副交感神経優位(リラックス)に導き体温を上げ、免疫力と代謝をアップします。

不眠、認知症、コリ、尿失禁、尿漏れ、頻尿、膀胱炎、便秘、下痢、生理痛、生理不順、不妊、不眠の予防

ホットタオルパックの注意

・発熱中、風邪のひきはじめ、低体温症など血行促進、代謝促進が好ましくない場合はおこなわない

・ヒートショックに注意して、外気が寒い場合は、室内の温度に少し慣れてから始める。

・温めた後は必ず冷えることを前提に温めた部位の保温に努める。蒸気などで服を濡らすと体が冷えるので注意する。

・低温火傷にならないようタオルなどで温度調節すること。

・痛いように熱く感じる時はタオルで調節する。

使い捨てカイロによる温めケアの注意

緊急時には使い捨てカイロは強い味方です。ただし、直接皮膚に当てないこと、室内で使用する場合は長時間つけっぱなしにしない。特に睡眠時ははずさないと熟睡できません。熱いと言えない人(または感じない人:高齢社、乳幼児、体が動かせない人など)は使用しないことを守りましょう。

緊急時以外の冷え性改善にはおすすめできません使い捨てカイロで冷え性ケアが危険な5つの理由

 

いざという時に積極的におこないたいこと

  • 意識的に深呼吸する
  • 体を冷やさない(今は初夏ですが、体を濡らさない、冷やさない、風にあてない、汗で体を冷やさないように注意)
  • 家族、友人と手をにぎる、背中をさするなど積極的にふれあう
  • おなかがすいていないように感じてもできるだけ食べること
  • 夜はできる限り寝ること
  • 日中はできる限り足を動かして動くこと

いざという時に役にたつ技術とは、日頃から親しんでいる技術です。冷え性改善のホームケアとして日頃からホットタオルパックのケアを親しんで、いざという時も自分と大切な人を冷えから守りましょう。

地震・避難で眠れない時に不安を鎮める2つのお手当て

 

文:一般社団法人日本エナジーハンド協会代表 宝官明子

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