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プロテクションとは~温かいコミュニケーション楽しむための必須技術
プロテクションとは、自分の境界圏(パーソナルスペース)を守りながら、他人と温かいコミュニケーションを楽しむための技術です。この概念は、今から50年前ほど前まではそれほど必要とされていませんでした。それまでの日本では日常に体を動かす機会がとても多かったことと、情報が必要以上に入ってこなかったこと、自然が身近にあったことが大きな理由です。ですから年配の方にとってはなぜプロテクションという概念が必要なのか、若い年代が繊細で打たれ弱く、ひきこもりが多いのかまったく理解できないでしょう。
しかし、平成生まれの方にとってプロテクションの問題は深刻です。生まれた時からインターネットの情報にあふれ、刺激的な視覚情報を大量にスピーディに処理しなければならない脳は、この変化に対応しきれていません。インターネットの進歩で他者との境界線があいまいになる世界を脳は想定していなかったのです。
必要か、必要でないかに関わらず、情報の海にのまれた子ども達はそこで泳いで生き抜かねばなりません。無防備なまま大海原を泳げというのは無理があります。昔はクーラーなど使わずに夏を過ごせたのだから、機械に頼らないほうがいい、という考え方が温暖化が進んだ日本で通用しないように、昔はプロテクションなど考えずに元気でいられたのだから、必要ないと言えないほど環境が変わってきてしまっているのです。
誰にでもできるプロテクションの簡単なイメージ法
プロテクションは個人を守る方法、複数人を守る方法、場を守る方法と色々ありますが、皆さんに知っていただきたいのは自分個人を守る方法で、それはとても簡単です。イメージするだけで簡単に実践することができるのです。自分の体のまわり10cmほどの部分に、厚みと弾力のある強い素材のスウェットスーツをまとっているようなイメージをするだけでよいのです。宇宙服のようなイメージでも、映画「ベイマックス」のキャラクターでもかまいません。好きなイメージでよいので、頭から足先まですっぽりおおわれることが大切です。このプロテクションスーツで覆われている限り、邪気は自分の内側には入らず、温かい氣のやりとりはできます。筋肉のトレーニングと同じだと考えてください。腹筋を鍛えるためには、腹筋がひきしまるイメージをしながら、ぐっと力を入れると思います。すると筋肉は脳の指令により縮まり、それを繰り返すことで腹筋は強くなります。プロテクションスーツも、自分の体のまわりにある「氣」の密度をキュッと高めて弾力のあるスーツのようにイメージすることで、強く鍛えられるのです。本当にイメージするだけで自分を守れるのか?と不思議に思うかもしれませんが、まずは実践して下記の効果を実感してみてください。
プロテクションスーツの効果
- 人混みで疲れにくくなる
- 人とふれあう仕事で疲れなくなる(看護・介護・保育・教育など)
- 外出が怖くなくなる
- 傷つきにくくなる
- 風邪をひきにくくなる
- コミュニケーションをポジティブに楽しめるようになる
プロテクションを強くするには
プロテクションスーツはイメージの衣ですが、それを形作るのは「食」と「自然の氣」です。東洋医学でいう衛氣が関わっています。そもそも皆さんの体の中には「氣」が流れています。そして体の外にも「氣」が流れています。それが衛氣です。体のまわり10cmくらいをおおって私たちの体を守ってくれています。オーラのエーテル体というとわかりやすいかもしれません。東洋医学では、衛氣は外からの冷えやウィルスの侵入から体を守る役割があるとされています。古代から身を守ることで知られていた衛氣ですが、ネガティブなエネルギー(悪意、冷たい言葉、態度、他人の疲労、哀しみなど)からマインドを守る効果もあると感じます。その衛氣の材料である「食」と「自然の氣」を充実させることでプロテクションを強くすることができるのです。
昭和世代にプロテクションスーツが必要とされない理由
昭和世代(昭和20年代以前にお生まれの方)に、プロテクションスーツの話をしても理解されないことが多いと思います。その頃より現在の方が豊かな食生活になっているはずなのに、なぜ現在のほうがプロテクションが弱くなっているかというと、ここでいう「食」で大切なのは命そのものを食べる、とういことだからです。加工された手の込んだ食よりも、とれたて、もぎたての命いっぱいの食を適量食べることが大切なのです。現在は栄養素もカロリーも豊富なものにあふれています。私たちの体は、過去では考えられなかった「食べ過ぎ」という問題に直面しています。それは人類の長い歴史の中で、直近のわずか50年の変化なのです。そのため私たちの体はまだ過食に対する適応ができていません。
輸送がそれほど発達していなかった昭和時代のように、新鮮な食材を地産地消する暮らし・・食事の前にはお腹がグーグー鳴っていて、少しモノ足りないくらいの量でちょうど良い具合に動くようになっているのです。
さらに、昭和の時代はまだ生活の不便さがあり、歩いて遠くまで買い物に行ったり、重い荷物を運んだり、庭で野菜を作ったりと体を動かすライフスタイルでした。ところが平成になると買い物も車かインターネットで指一本の時代です。使うのは視覚と脳と指先だけ。そして昔ながらの木造で縁側のある家は消え、コンクリートのマンション住まいへと変化して自然にふれあう機会が減りました。
このことが更にプロテクションを弱くし、真冬にシャツ一枚で出歩くような状態の若者を増やしてしまったのです。風邪をひきやすい、冷えやすい、アレルギーになりやすい、傷つきやすい、外出を嫌がる・・・それも当然だと思いませんか?
もちろん現実の冬場には厚着しているわけですが、今の時代は洋服の上にもう一枚プロテクションスーツをイメージすることが必要になってきたのです。
プロテクションスーツはお金もかかりませんし、安全で誰でも簡単にできる健康法です。誰にも言う必要はありません。効果があるのかないのか、今日から試してみてください。
プロテクションスーツが必要な人と必要を感じない人の違い
感じやすい人種にとって、プロテクションスーツをイメージせずに人混みに行くということは、酸素ボンベをつけずに深海に潜るような、宇宙服を着ないで宇宙船に乗るような無謀な行為ともいえます。けれども多くの方が、プロテクションスーツなんてイメージしたことないけれど今まで元氣にやってこれたと感じることでしょう。そこには遺伝的な「氣」の強さや育った環境、持って生まれた性質が関わっています。ですから下記の経験がない方は、これからも特に意識しなくても大丈夫でしょう。ただ、プロテクションスーツが必要な人が少なからず存在するのだということを覚えておいてください。
- 人混みで必要以上に疲れる
- 複数の人間と一緒にいるだけで疲れる(嫌いじゃなくても)
- 相手の哀しみやつらさが自分の中に入ってきてしまうように感じる
- 人のケアをしていて相手の疲れがうつってしまうように感じる
プロテクションに大切なもう一つの技術、グラウンディング
プロテクションに欠かせないのが大地に根付く力、グラウンディングです。(⇒グラウンディングについてはこちらへ)
プロテクションもグラウンディングも基本は、よく食べ、よく寝て、よく笑い、自然の中でよく歩くこと。当たり前のことばかり。そして柔らかく強いプロテクションスーツで守られているイメージをするだけで、今よりもずっとコミュニケーションが楽になります。
コミュニケーションに難しさを感じている方がいらしたら、ぜひグラウンディングとプロテクションについて教えてあげてください
温かいコミュニケーションのある豊かな人生を楽しめますように!
文:日本エナジーハンド協会代表 宝官明子
→プロテクションスーツは「花まるタッチ®ケアギバー講座」でお伝えしてます。