タッチケアとは?ベビータッチ~介護タッチまで年代別タッチケアの効果

タッチケアとは

タッチケアとはお肌に優しくふれて、ふれる方(ギバー)もふれられる方(レシーバー)も幸せホルモンで満たされる技術です。0歳から100歳以上の方まで心と体の健康効果を期待することができます。言葉で会話ができなくても、目がみえなくても、耳が聞こえなくても、人生の最期まで温かいコミュニケーションが楽しめるのがタッチケアなのです。

優しくふれることは、優しくふれられること。一つの尊い命として大切に扱われること。双方向の健康法であることが特徴です。

タッチケアの効果

高齢者デイケア・ボランティア
  •  心が安定する
  • 人を信じる氣持ちが育つ
  • ポジティブになる
  • やる氣アップ
  • 免疫力アップ
  • 痛みが減る
  • 心拍、血圧が安定する

肌の感覚は味覚や嗅覚と同じように経験によって磨かれ、生きる力となってその人を一生支え続けます。何歳からでもタッチケアを通して肌感覚を磨き、自信にあふれた豊かな人生を楽しむことができるようになります。

年代別のタッチケア

年代によって目的と効果が違うタッチケアについてまとめました。

0歳~ねんね期:ベビーマッサージ

首がすわってからハイハイが盛んになるまでのごく限られた数ヶ月には、親と子の特別に深いタッチを楽しむことができます。人を信じることのできる愛される人に育つためにタッチケアが最も必要な時期です。

入浴後など部屋を充分に暖めた環境でオムツもすべてとり、ママ(またはパパ)と一対一のタッチングを楽しみます。この時期の赤ちゃんの皮膚は未熟なためオイルやジェルなどを潤滑油としてたっぷり使い、摩擦で皮膚を痛めないようにしながら、なめらかなとろけるタッチを楽しみます。

水質があまり良くない地域(国)では、オイルバスとしてたっぷりのオイルを使い、清潔ケアの一つとしておこなわれていることもあります。

0歳~3歳:ベビータッチ

月齢にかかわらず、着衣のままオイル等を使わずに優しくふれあうタッチケアです。ママ(またはパパ)が唄いかけながら、様々なふれかたで楽しく肌の感性を高めます。

ベビーマッサージのように準備が必要ないため、手軽にいつでも楽しむことができます。心の安定、愛着の形成、体の成長促進、あらゆる面でタッチケアを楽しむことが最も重要な時期です。

 

4歳~9歳:キッズタッチ

自分という存在、自分以外の存在をしっかりと認識するこの年代でたくさんの肌経験を積むことで思いやりと社会性が育まれます

この時期にぴったりなタッチケアは花まるタッチ™。花まるタッチ™とは、温かい言葉がけをしながら着衣の上から関節に花まるを描くEHAJオリジナルのタッチケア技術です。道具も何も必要ありません。3歳くらいから大人の真似をしたがるため、パパ、ママ、兄弟とご家族全員でタッチケアを楽しむことができるファミリータッチの黄金期でもあります。

 

10代思春期のタッチケア

心身ともに子供から大人へと成長する10代は、ホルモンバランスなどの影響もあり、自分をコントロールすることが難しい時期です。サポートが必要とされる年代でありながら、第三者によるタッチケアの介入が難しい時期でもあります。家族で楽しむ場合は、一対一の深く静かなタッチケアより、リズミカルで楽しいスポーツマッサージのような手技が好まれます。

すでにラポールのある関係で、話を聞いてもらいたいけれど素直に話せない、というような状態の時はおしゃべりハンド(手のタッチケア)という形で不安定になりがちな心の成長をサポートすることができます。手をつなぐことに照れてしまう場合は、足のタッチケアのほうが好まれることもあります。心のサポートが最も必要となるこの時期になる前に、タッチケアの習慣があることが望まれます。

 

社会人のタッチケア

社会人になると言葉によるコミュニケーションの裏で本心がつかめずストレスになることが多々あります。そんな時、家族やパートナー、友人とのタッチケアは心の安定とストレスの軽減に役立ちます。肌の温もりはうそをつかないからです。心から信頼できる人とのタッチケアは、安全基地の確認となり、自分が愛されるべき価値ある存在である自信を取り戻し、あらたな挑戦のやる気へとつながります。

 

妊娠期のマタニティタッチ

妊娠中は女性ホルモンの劇的な変化により、心身のコントロールが難しいことがよくあります。とくに初めての妊娠は予測がつかないため、不安になってしまうこともあります。こういう時にパートナーや家族でのタッチケアは大変効果的です。強いマッサージが受けられない時期だからこそ、脳のリラックスを促すタッチケアが妊娠中のマイナートラブルや安産のために役立ちます。

おなかの赤ちゃんもわずか16週ほどで触覚や視聴覚がそろっていますので、ママからの優しい声で花まるタッチを届けることも母子ともに心身の健康に役立ちます。

更年期のタッチケア

40代になると女性ホルモンの急激なバランスの変化によって心身のバランスを崩す方もいらっしゃいます。ちょうど、子育てがひと段落して母として妻として女性としてではなく一人の大人として後半の人生をどのように生きていくのかに向きあう時期でもあります。

実はこの年代の女性が最もタッチケアのギバーとしてふさわしい適齢期。人生経験が豊富で多様性を受け入れる準備が整っているからです。タッチケアを通して社会的活動をすることで、心身のバランスを整え自己実現への基礎を整えることをEHAJでは提案しています。

50代、60代になった時、タッチケアを通して「私らしく」いられるコミュニティを持っているかどうかは、その後の若々しさに大きくかかわってきます。

高齢者と介護タッチケア

ご長寿から職員さんへ花まるタッチ

高齢者へのタッチケアは心の安定、安眠、不安行動の予防、認知症予防に大変有効だと考えられます。中でも最も健康効果が高いと考えられるのは、高齢者がギバー(施術側)になることです。

ご長寿さんが自分の意志で、いつもお世話になっている職員さんや家族へ「ありがとう」とお声がけしながらおこなる花まるタッチは、受ける側(レシーバー)の時と比べものにならないほど明るい笑い声につつまれて健康効果を実感します。

山口創教授の著書でも、受ける側より施術側のほうがオキシトシンの増え方が2倍高かった、という研究データが出されています。

実際、ご長寿さんへタッチケアをお願いすると「えー私がやるのお?」なんておっしゃいながら、今までほとんど椅子から動かなかった方が勢いよく杖なしで歩き出し、慌てたこともありました。

介護する人もされる人も、タッチケアで免疫力があがり、ありがとうの笑顔の輪がひろがり、幸せホルモンが増えることで、老々介護の日本に明るい未来が期待できるのではないかとEHAJでは考えています。

緩和と看取りとタッチケア

最期の時に向かい緩和ケアが中心になってきたとき、ご家族の中には自分にはもう何もすることがない、といって肩を落とされる方が少なくないそうです。

けれどタッチケアならば、たとえ言葉での会話ができない状態だったとしても最期の瞬間まで心通わせることができます

肌にふれている間は痛みが和らぐ効果も期待でき、介護者が自分にできることはすべてやった、という気持ちに少しでもなれることも大切なことだと考えています。EHAJでは後悔を少しでも減らせる豊かなお看取りを応援しています。


まとめ

いかがだったでしょうか?タッチケアは人間の最大の感覚器に働きかける心と体の発達のためにとても大切なものだということがお伝えできたでしょうか?

タッチケアとマッサージの違い、タッチケアとスキンシップの違いについてはまたあらためてまとめたいと思います。

日本人の気質と風土にあった日本初のタッチケア技術「花まるタッチ」が、どのご家庭でも当たり前の手当となるようにこれからもあらゆる年代の皆様へ誠実にお伝えしていきたいと思っています。

文:日本エナジーハンド協会代表 宝官明子

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